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藤原新也「アメリカ」の書評

紀行地図紀行文庫 > アメリカ

アメリカ旅行記,紀行:「アメリカ」 |    データ項目の説明→

書名アメリカ
アメリカ (集英社文庫)
アメリカ (集英社文庫)藤原 新也

集英社 1995-11
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著者藤原 新也
書籍種類紀行
紀行の種類旅行記型
旅の種類-
主要テーマ文化、風俗
主要訪問国アメリカ
その他訪問国
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アメリカ|紀行読書感想

アメリカ論

写真家(作家?)、藤原新也氏によるアメリカ論。
写真家ならではというか、藤原氏ならではの視点で切り取ったアメリカの日常の風景。
その視点は明らかに「ファインダー」から覗いたものだ。

これは大竹伸朗氏の「カスバの男」で大竹氏の独特の視点と通じるものがある。
大竹伸朗氏は画家としての目でモロッコを切り取った。
絵筆の代わりにペンを握った。
藤原新也氏はファインダーから覗いた被写体を印画紙ではなく、同じくペンを握った。

効果的に自身が撮影した写真が掲載されていますが、望むとしたらもう少し彼の目で見 た風景を掲載して欲しかったかな。
藤原氏の視点はかなり独特で、悪く言うとやや偏見もあるような気もしますが、仮にこれ らを是とすると、アメリカがどういう経緯で現在の姿に至ったのかが理解できるような気がする。

そういった意味ではアメリカに関する論文のようでした。良い意味ですけど。
いろいろ批判を受けている方ですが、こういう視点もあってもいいのでは?

「多民族」と「英雄」と「ヨーロッパ」と「平等」

ファインダーと化した藤原氏の目にうつるモノや出来事はアメリカの「起源」に帰結する。
抽象的な意味での起源。それを一歩特化した概念として「他民族」、それから生まれる 「平等」という概念。
一方で相反するような「英雄、偶像崇拝」思想。その元となるヨーロッパヘの対抗心。

「アポロ宇宙飛行士」「ミッキーマウス」「フリーウェイの逓伝手」「マクドナルド」「フオ トギャラリー」。

こういった何気ないアメリカの情景でアメリカの「起源」へ到達する藤原氏の眼力。
かなり抽象度の高い視線。
一見、繊細な描写に見えますが、そこには抽象画と似た手法で対象物の本質を見据えている。
後半はアメリカを総括するように、やや批判めいた語り口になってきますが、僕の目には アメリカに対する憧憬、尊敬という想いに駆られているのでは無いか?と読み取りました。

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